<令和元年度(平成31年4月~令和2年3月)水道事業会計の決算は、令和2年9月定例市議会で認定されました。>
令和元年度(平成31年4月~令和2年3月)水道事業会計の決算は、令和2年9月定例市議会で認定されました。
事業の運営や施設の管理に関わる収益的収支は、約3億2700万円の純利益を計上しました。純利益の計上は2年連続となります。
また、施設の新設や改良に関わる資本的収支では、24億9900万円の不足額を内部留保資金などで補塡し、水道施設の整備を行いました。
人口減少社会の進展や節水型機器の普及などにより、水需要の減少が見込まれるなど、水道事業を取り巻く環境は厳しいものとなっていますが、施設の老朽化対策や地震などに備えた災害対策に継続して取り組んでいく必要があります。
水道局では、今後も本市水道事業の具体的施策を定めた長期経営構想(平成27年4月改訂)に基づいた健全な経営に取り組み、安全な水道水の安定供給に努めていきます。
令和元年度決算の内訳
水道事業の会計は、収益的収支と資本的収支に区分されます。

収益的収支の用語
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長期前受金戻入:施設の新設や改良をする際に交付を受けた補助金等の減価償却費相当分を収益として計上するもの。
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減価償却費:施設の新設や改良に支払ったお金を、定められた耐用年数に応じて毎年費用化したもの。この費用は内部留保資金となり、企業債元金の返済と施設の新設や改良をするための資金になります。
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資産減耗費:施設を廃棄する場合、減価償却後の残存価格を費用として計上するもの。
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原水・浄水費:原水(天然の水)を水道水にするための費用。
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配水・給水費:お客さまの所まで水道水を送るための費用。
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業務・総務費:水道メーターの計量、料金の徴収、窓口のサービスなどの費用。
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支払利息:
企業債(借入金)の利息。
資本的収支の用語
令和元年度の主な事業
浄水施設整備事業 (事業費:3億9911万円)
叶水源地管理棟内で業務を行っていた水質検査室は、老朽化や耐震基準の不適合などに対応するため、平成29年度から江山浄水場への新築移転事業を進めてきました。
令和元年度には建築主体工事などの主要な工事が完成し、新しい水質検査棟での業務を令和2年10月から開始しています。
地域水道整備事業 (事業費:8億303万円)
統合した簡易水道給水区域では、施設の統廃合や管路整備を計画的に進めており、令和元年度は、鳥取、国府、福部、用瀬、佐治および青谷地域において、導・送・配水管の布設工事や配水池築造工事などを行いました。
配水管等改良事業(事業費:10億3245万円)
震災時における飲料水等の供給を確保するため、「震災時応急給水拠点第2次整備」(計画期間令和元年度~令和13年度)を開始しました。令和元年度は、人工透析を行う病院施設など計5か所の整備を行いました。
また、耐震診断により補強が必要とされていた智頭橋水管橋など3か所の耐震補強を行うとともに、布設時期が古く耐震性に劣る鋳鉄管、塩化ビニル管及び鋼管について、耐震管への布設替え(約2.9km)を行いました。
配水施設整備事業(事業費:2億1956万円)
効率的な水運用を行うため、平成29年度から進めていた賀露系と徳尾系の送水管を連絡する工事が完成しました。
このことにより、江山浄水場から、賀露及び末恒配水池への自然流下による直接送水が可能となったため、賀露ポンプ場は廃止しました。
諸施設整備事業(事業費:2億8485万円)
江山浄水場の膜ろ過施設が設置から10年が経過するため、平成30年度から令和元年度の2か年で「ろ過膜」の取替工事を行いました。また、佐治地域ほかの老朽化した電気計装設備等の更新工事を行いました。
令和元年度工業用水道事業決算
工業用水道事業は収益的収支の差し引きで、約250万円の純損失を計上しました。資本的収支については、収入、支出とも計上はありませんでした。
(損益計算書:平成31年4月1日から令和2年3月31日まで)
(単位:千円)※免税事業者のため消費税および地方消費税の額を含んでいます。
支出の部 |
収入の部 |
営業費用
原水・浄水費
配水・給水費
総係費
減価償却費 |
4,350
1,118
18
122
3,092
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営業収益
給水収益 |
1,631
1,631 |
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|
営業外収益
長期前受金戻入 |
220
220 |
当年度純損失 |
2,499 |
合計 |
4,350 |
合計 |
4,350 |
工業用水道事業についてはこちらもご覧ください。